ドラマ「パーフェクトワールド」をきっかけに

ドラマ「パーフェクトワールド」火曜21時~フジテレビ系列 放送中

 

SNSでは毎週盛り上がり、公式ツイートの伸びも凄く

何よりなんか画面から公式や演者のSNSから滲み出るやさしさ感が

なかなか珍しいドラマだなぁと思っています。

松坂桃李さん、山本美月さんはじめ、出てる皆さん、

原作者の先生からも香るやさしさが、

悲しかったりつらかったりしんどかったりする現実の内容を

かなり緩和している不思議なドラマに感じます。

原作も出てる巻まで全部買って読みました。

桃李くんや美月ちゃんは勿論のこと、

晴人役の松村くんの演技のうまさと繊細さは、本当に素晴らしいです。

あと、出てる人みんな顔がいい。

 

※先に言っておきますがジャニオタのぶろぐですよ

 

私も生まれつき「普通」には「ひとつ」足りない人です。

この先それが「ふたつ」になると、一人で生きるのはちょっと難しくなります。

だから桃李さん演じるいつきくんや松村北斗さん演じる晴人くんの言葉や考えは

とてもリアルに共感できます。

 

私も、この先たりないものが「ふたつ」になる日を想定して

私に対して責任が生じる伴侶や子供を持たない決断を早い段階でしました。

大事な人に苦労かけたくない。子供に面倒かけたくない。

これが理由です。

それでも支えたい!というつぐみちゃんと出会えたいつきくんは幸せだけど

私は現実問題、もしそんな人がいてくれたとしても「うん」とは言えないかな。

非現実的とかではなく、うん。というのにも大きな決断がいるという意味で。

 

結婚や子供がいる。ということが「普通」とされるから

この決断はなかなかしんどいです。

「何故結婚しないの?」「早く結婚しなよ」「子ども産めなくなるよ?」

呼吸するのと同じくらい、この言葉は日常的に言われます。

 

ドラマの中で晴人くんが義足を隠す場面が出て来るように

「自分は障がい者なんです!」と言いたい人なんてほとんどいないと思う。

「普通」になるべく近くありたいからヘルプマークをつけない人もいる。

晴人くんが「あからさまに引かれますよ?」と言ってたけど

経験上、伝えた相手はほぼ全員引きます。

だから言いたくないし、知られたくない。

日常的に投げかけられるつらい言葉や質問に、ウソや自虐で返すしかない。

今迄ついたウソの数も、自分を傷つけるだけの自虐の言葉も数えきれません。

 

実は両親にも言われるんですよ、これが一番つらいの。

でも親にこそ本当のことなんて言えないじゃないですか。

あなた方が五体満足に産んでくれなかったから「普通」には出来ない。と

言えないじゃないですか。

 

晴人役の松村北斗くんが連載中の「東海ウォーカー」で連載中の執筆文の中で

「父を尊重して生きて来た」と書かれてました。

そう、大体の子供は親を尊重して生きてる。

だから親が傷つく言葉なんて口に出したくない。

それがどうにもならない事なら尚の事。

自分が傷つくよりも親が傷つく方が嫌だもの。

 

だから親にも自虐のウソをついて、日々生きています。

 

ドラマ「パーフェクトワールド」をきっかけに、

人に言いたくない理由で「普通」に出来ない人がいる事を

1人でも多くの人が知ってくれたらと願います。

「みんな平気なフリして生きてるだけ」です。

 

 

 

 

晴人くんが、周りの気遣いや自分が望まない特別な扱いを受けてる事を

敏感に感じ取り、傷を重ねて爆発したシーンがありましたね。

「たりない」立場としてあの感覚はとてもよくわかります。

他人から自分に向けられる感情は、敏感に感じ取れる。

私は生まれつきだから慣れてるけれど

途中からの人だと、それまでの人生の中で自分が誰かに感じた事を

思い出す感覚がもしかしたらあるんじゃないのかな。

人って顔や目や態度に心の中が結構あらわれちゃうから。

 

ジャニオタだから頑張って現場に行くけれど

これはステージにいる人からも敏感に感じ取れます。

 

例えばV6の三宅健さん。

彼はスタトロで近くにくると、もうこれが最後でも悔いはない。ってくらい

慈しみの笑顔と精一杯のお手振りをくれます。

流石、手話とかやってる人って感じです。

いつも同じ「専用の場所」で見ていた人がここのところ二回連続で来てないな…

これはきっと担降りとかオタ卒とかじゃなくて、つまりそういうことなんだな…と

思った事も一度や二度ではないから

彼の対応は本当に担当さんの元気と勇気と「お土産」になってるはずです。

同じグループのメンバーでも、三宅さんに近い人もいれば、全く逆の人もいる。

それはひとそれぞれのことで、

特別扱いしないから強くいきろよ!

次に期待して次まで頑張っていきろよ!って意味かもしれないし

障がい者まじムリ。というつぐみちゃんの妹のしおりちゃんタイプかもしれないし。

でも障がい者を受け入れるも受け入れないも自由で

例えば、昨今ジェンダー問題を受け入れる事が正義みたいな風潮だけど

そういうのを受け入れないも自由だと思うんです。口にしなければ。

口にしなければ誰かを傷つけることもない。

同じで、障がい者ムリ!って思ってても、口にしなければ誰にも責められない。

自分のイメージを損なうこともない。

まぁ…ただ私達は見た目に「わかっちゃう」から

瞬時の反応で「わかっちゃう」んですよね。

それが好きな相手だと傷つくよ。普通に。

アイドルとオタクだから、しかもこっちは「たりない」から

発展する事はない世界だから

ただ普通にアイドルとオタクでいたいけど、突然スタトロや花道から

好きな相手から、日々心の支えにしてる相手から

瞬間に「拒否」の反応が返る事はつらいものです。

見ないようにする人もいて、それも毎回だと確証に変わるから

「この人はこのタイプ」ってわかる。

でも、私達もそれは相手の自由だと思っているから

大きな声で「あのメンバーは…!」なんて言ったりしない。

ただ三宅さんや三宅さんに近い対応をするメンバーには感謝しています。

 

SixTONESの現場でも同じです。

少なくとも自担はあまりいい感情を持ってない事は知ってて、

それも彼の自由。

松村くんが出るああいう内容のドラマがはじまっても、

然程違いは感じないけど、それも自由。

自担以外の変化もあまり感じないけど、それも現実で自由。

松村くんは元から良い人、ジェシーもいいね。

自分と違うものに違和感を感じる事は普通の事で、

受け入れる受け入れない、どちらも自由な事。

 

でもそんな中、一つ大きくかわったことがありました。

現場での「SixTONESのファンの方々の気遣い」です。

 

元々、SixTONESのファンの方々は良い人が多くて、

これは他のグループやユニットと比較して

「会場周辺の移動のしやすさ」や「会場内での動き」「ライブ中の居心地」で

凄く実感してることなんですが、

ユニットのイメージからは想像できない程、「良い」んです。

マナー…というと安っぽく押しつけがましいけれど、

SNSでただ「マナー守って!」と呼び掛けてる人は、実際にSixTONESの現場に

行ってみてほしい。

彼らのファンの方々は「メンバー」を「ユニット」を「事務所」を

そして「ファンという仲間」を尊重して過ごしてるように感じられます。

なんというか…陰鬱な押し付けや強制とは違い、

抜けるような爽やかな青空のような雰囲気で、ごく自然に「良い」んです。

そこにプラスして、気軽に手助けを申し出てくれる方が格段に増えました。

これは「パーフェクトワールド」効果に他ならないと思います。

会場視聴率は95%超えでしょうから。

 

松村くんが「パーフェクトワールド」に出てくれたから、

やさしい気持ちが増えた事、とても嬉しく感じています。

 

だから、松坂桃李くんにも感謝…と公開中の映画「居眠り磐音」を観てきました。

ドラマ「パーフェクトワールド」と共通の出演者の方が何人かいらっしゃるので

ドラマを頭に置きながら観にいくと、みんなの前世のお話かな…という気持ちで

別の角度からも楽しめます。

最近話題のカップヌードルのCMのワンピースの出演者が高校生を演じてる

あの感覚に似てるのかな、これはパーフェクトワールドを観てる人だけの

楽しみ方になるので、見てる人、おすすめです。

監督は「映画 少年たち」の本木監督ですから、「居眠り磐音」是非劇場で。

 

このドラマをきっかけに、やさしい、がもっとふえますように。